2021年3月27日は山野流着装 合同伝達式でした。
例年ですと、山野愛子ジェーン宗家が全国を回って下さり、直接 許状を授与して下さります。
しかし、この世情のため今年は全国一斉にオンラインでの伝達式となりました。
主催側も参加側も初の試みとなった伝達式
オンラインを使いなれない方もたくさんいらっしゃったかと思います。
画面が映らない方がいたり、音声がミュートになっておらず会話がダダ洩れだったり、カメラの存在を忘れて後ろ向きの腰回りがアップで映っていたり・・・と微笑ましい場面が盛りだくさんでした。
私は、お式の最中にお腹が大合唱という事態に陥り、オンラインで本当に助かりました(笑)
今回は伝説の伝達式になったことは間違いありません。
主催側はこの数時間、冷や汗たらたらだったことでしょう。
様々なご意見があったかと思いますが、私はこの状況の中でも何とかして式を開催しようと企画して下さった方々に感謝しております。
全国でこんなに多くの同期の奥伝講師のお顔を見ることができて、一緒にお祝いすることなんてそうそうありませんよね。
貴重な思い出が出来ました。
私がこの日を迎えるまでにたくさんの方々のご協力やご指導を頂き、皆様には心から感謝しております。
でも一番はやはり親先生である佐藤 敦子先生に心からお礼を申し上げます。
私が着物を着ようと思ったのは2年前。プロフィールにもありますが急に思い立って始めたことでした。
敦子先生と出会う数か月前、実は違う教室に通っていました。
その時も途中までは楽しく通っていたのですが、ある時担当の講師の方に「ぐちゃぐちゃでもいいのよ」と言われました。きっと「最初は上手く着れなくても楽しんで手順を覚えて着れれば大丈夫よ」ということだったんだと今は思います。しかし私はその言葉にショックを受け、継続して通う自信がなくなってしまいました。
そんな時に知り合いのFacebookにタグ付けされていた素敵な着物姿の女性が敦子先生でした。
最初にお会いした時に、素敵な着物姿、笑顔、言葉遣い、しぐさに感銘を受け、
「(敦子先生のような)優しく凛とした女性になりたいです!」とお伝えしました。
敦子先生はそれを書にして下さりました。
私の一生かけての目標です。
この2年間のお稽古を振り返ってみると・・・「必死だったなぁ」と思います。
最初は体が固く、手が届かない、上がらない状況でした。
それでも妥協は一切認められませんし、もちろん「ぐちゃぐちゃでもいいのよ」なんて絶対言われません。
「着物はエクササイズ‼」と笑顔で励まされ、毎回汗だくでのお稽古でした。
しかし次回のお稽古には手順を忘れている・・・そんな時でも何度も繰り返し繰り返し根気よく丁寧に教えて下さり、出来た時には一緒に喜んで下さる。
大人になって「できたーーー!!!」と手をたたいて喜ぶことなんてあまりありませんよね。
そんなお稽古が楽しくて、次回のお稽古を待ち遠しくしている自分がいました。
そして、この2年で着付けだけではなく、「こころ」や「しぐさ」も育てて頂きました。
自分の気持ち、心構え、考え方に変化があり、柔軟になったと感じています。
「母親が娘に教えるように」
先代の山野愛子宗家のお言葉です。
着物の手順を教科書通りに教えるだけではなく、たくさんの愛情を注いで魂を込めて教えて下さったおかげでここまで来ることが出来ました。
ここからが私のスタートになります。
私にも今後 生徒さんが来てくださることがあるかもしれません。
「私は親先生にこう教わったのよ」
と私も娘に教える母のように、たくさんの愛情を注ぎながら教わったことを次へ継承していきたいと思います。
ひとまず、敦子先生をはじめ、関わっていただいた多くの方々に感謝を致します。
「ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。」
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